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渋谷駅周辺の再開発|2034年度完成までの計画と進捗

渋谷駅周辺の再開発は、東急・JR東日本・東京メトロが手がける、東京でも有数の大規模都市開発プロジェクトです。渋谷スクランブルスクエア第II期の建設、新たな歩行者ネットワークの整備、そしてすでに完成した渋谷サクラステージなどで構成され、全体の完成は2034年度を予定しています。

Shibuya 'Once-In-A-Century' Redevelopment CGI render

2025年5月9日
〜「100年に一度」と称される渋谷駅周辺の大規模再開発が、いよいよ最終章へ〜

東京メトロのプレスリリースを再編集のうえ転載しています ― www.tokyometro.jp/news/2025/220646

東急株式会社、東日本旅客鉄道株式会社(JR東日本)、東京地下鉄株式会社(東京メトロ)の3社は、20年以上にわたって進められてきた大規模再開発「渋谷駅街区プロジェクト」を推進しています。本プロジェクトは、渋谷スクランブルスクエアの開発、渋谷駅そのものの改良、そしてハチ公前広場や東口駅前広場をはじめとする公共空間の整備を一体的に進めるものです。2019年の渋谷スクランブルスクエア第I期(東棟)開業に続き、2025年5月には第II期(中央棟・西棟)の建設が始まり、プロジェクトは最終章の幕開けを迎えました。

渋谷の再開発はどのように始まったのか?

渋谷の変貌は、10年以上の歳月と5つの主要開発エリアにわたって進められてきました。計画が動き出したのは2010年頃で、治水機能の強化や埼京線・銀座線ホームの移設といったインフラ整備が、その後の開発の下地となりました。これまでに完成した施設を順に見ていくと、街がどれほど変わってきたかがよくわかります。

まず、視覚的な変化の起点となったのが、2012年に開業した渋谷ヒカリエです。地下化された東急東横線の上に建つ地上34階の高層ビルでした。2018年には、駅の南側・西側の旧鉄道用地に渋谷ストリームと渋谷フクラスが相次いで誕生しました。2019年11月には、渋谷スクランブルスクエア第I期(東棟、地上47階・高さ約230m)が開業し、開業時点で渋谷区内で最も高い建物となりました。そして直近では、2024年に渋谷サクラステージが開業し、駅の南側で長らく手つかずだった桜丘エリアが生まれ変わりました。

これらの工事は、いずれも駅の営業を続けながら進められてきました。4社・9路線が乗り入れる渋谷駅ならではの、極めて高度な技術的課題です。事業者各社は、安全性を確保し駅の機能を維持するため、施工計画を幾度も見直してきました。

これまでに完成した施設は?

スクランブルスクエア第II期の工事が最終章に入る一方で、渋谷再開発全体としては、すでに多くの施設が開業・利用されています。駅南側に位置する延床面積254,620㎡の複合施設・渋谷サクラステージ(東急不動産が開発)は、2024年7月に全面開業しました。桜丘エリアに新たな商業・飲食・オフィス、そしてハイアット ハウスのホテルをもたらした施設です。あわせて、2008年以来の仮設だったJR南口も、新たな駅舎へと生まれ変わりました。渋谷周辺で暮らし、働く方々にとって、駅南側の変化はすでに目に見える形で表れています。

プロジェクトの主なポイント

  • 2030年度までに、渋谷の東西南北を地上レベルとデッキレベルでつなぐ重層的な歩行者ネットワークが、おおむね完成する予定です。これにより駅周辺の回遊性が大きく向上し、「駅とまち」が一体となった開発という構想が、現実に大きく近づきます。
  • JR渋谷駅の改札・コンコースの改良も、2030年度までにほぼ完了する見込みです。最大幅20mの東西自由通路も新設され、時間帯を問わず、より快適に移動できる駅となります。
  • 2031年度には、渋谷スクランブルスクエア第II期(中央棟・西棟)が開業します。第I期(東棟)と合わせた商業フロアは1フロアあたり約6,000㎡となり、首都圏でも有数の大型商業施設の一つとなります。
  • ハチ公前広場の再整備を含む全体の完成は、2034年度を予定しています。工事期間中、事業者各社は駅の全機能の維持に努めるとともに、周辺を行き交う人々の安全を最優先し、地域の事業者や日常生活への影響を最小限に抑えることを目指しています。

プロジェクトの経緯と全体像

計画が動き出した2010年頃から、本プロジェクトは大きく形を変えてきました。初期のインフラ整備には、治水機能の強化やホームの移設が含まれ、埼京線・銀座線の両ホームは、駅の内部構造を再編する取り組みの一環として移設されました。2019年に第I期が開業して以降、増加する来街者への対応や、公共空間の使われ方の変化を踏まえて、計画は随時調整されてきました。

渋谷駅の構造的な複雑さは、一貫して大きな課題であり続けてきました。複数の路線が異なる高さで交差し、いくつもの建物がホームの直上や周囲に建っています。そのため各工程の計画は難しく、駅を安全に稼働させ続けるために、繰り返しの見直しが必要となりました。

一貫して掲げられてきたのは、東西がつながり、歩いて回遊できる駅周辺をつくるという目標です。JR線や幹線道路によって長らく分断されてきた渋谷の東西を、互いに行き来しやすくする——これまでに完成した施設はその実現に向けて前進しており、最終段階の工事がその仕上げを担います

主な施設と特徴

Shibuya Redevelopment CGI render

「東口スカイウェイ」とは?

最も象徴的な新設備の一つが、2030年度の完成を予定する「4階東口スカイウェイ」です。これは銀座線渋谷駅ホームの直上に整備される高架の歩行者通路で、渋谷ヒカリエ4階の「ヒカリエデッキ」と銀座線駅舎の屋上をつなぎます。これにより、JR渋谷駅の東西を結ぶ連続した空中回廊が生まれ、渋谷ヒカリエ、渋谷スクランブルスクエア、渋谷マークシティの間を、地上に降りることも幹線道路を横断することもなく歩けるようになります。設計を手がけるのは、銀座線渋谷駅そのものの設計も担った建築家・内藤廣氏です。

地上レベルでは、JRハチ公改札前とJR南改札前に、それぞれ最大幅22〜23mの東西自由通路が2本新設されます。より広く、見通しのよいこれらの動線により、渋谷で長年の課題となってきた混雑の緩和が期待されます。

2030年度までに:

  • 移設されるコンコース、改札、階段などの主要施設が、おおむね完成します。
  • デッキレベル(2〜4階)で新たな歩行者動線が開通します。銀座線ホーム上の「4階東口スカイウェイ」に加え、スクランブルスクエア西棟の西側には、内藤廣建築設計事務所が設計する新たな歩行者デッキ「西口3階空中デッキ」が整備されます。
  • 地上には最大幅22〜23mの東西自由通路が新設され、回遊性が飛躍的に向上し、混雑も緩和されます。駅を利用するすべての人にとって、より快適で移動しやすい空間となります。

2031年度までに:

  • 渋谷スクランブルスクエア第II期(中央棟・西棟)が開業し、1フロアあたり約6,000㎡の商業空間を備えます。
  • 中央棟の屋上に設けられる特色ある「10階パビリオン」は、各国大使館との連携による文化交流の拠点となる予定で、渋谷・新宿方面を一望できます。設計は、国際的に高い評価を受ける建築ユニットSANAAが手がけます。

2034年度までに:

  • 合計約20,000㎡におよぶ複数の新たな公共広場を含め、プロジェクト全体が完成します。これらの広場は、日常のコミュニティ空間としてはもちろん、災害時の一時避難場所としての役割も担うよう設計されます。
  • 隈研吾建築都市設計事務所が設計する「4階パビリオン」が中央棟に完成し、渋谷スクランブル交差点を間近に見下ろします。

工事期間中の取り組み

大規模な工事にもかかわらず、事業者各社は工事期間を通じて渋谷の機能とアクセス性を維持することに取り組んでいます。一時的な動線変更や多少の不便は避けられないものの、各段階で安全性と駅機能が最優先されます。進捗については定期的に情報が公開され、街の変化を見守れるよう現場見学会も開催される予定です。

An image showing Shibuya redevelopment construction under way

プロジェクト概要

項目内容
事業者東急・JR東日本・東京メトロ
所在地東京都渋谷区渋谷二丁目
用途店舗、事務所、駐車場、文化施設
延床面積第II期 約95,000㎡(全体完成時 約276,000㎡)
中央棟地上10階・地下2階(約61m)
西棟地上13階・地下4階(約76m)
東棟(第I期)47地上47階・地下7階(約230m)
設計日建設計・隈研吾建築都市設計事務所・SANAAによる共同設計
工期2025年度〜2031年度(第II期)
全体完成2034年度

www.tokyometro.jp/news/2025/220646

2034年度以降、渋谷はどう変わっていくのか?

2034年度の完成は、計画関係者が「第1期」と位置づける渋谷変貌の一区切りを意味します。周辺エリアでは、すでにさらなる開発が計画されています。2025年4月に東京都が認可した「宮益坂地区市街地再開発事業」では、駅東側に高さ180m・地上33階のタワーが建設され、オフィス、ホテル、会議施設、ビジネス創出支援機能などが入る予定です。別棟の商業ビルや、宮益御嶽神社の再建も計画に含まれます。着工は2027年度、完成は2031年度を目指しており、スクランブルスクエアの最終段階と並行して進むことになります。

このほか、青山通り・六本木通りに面する渋谷二丁目西地区や、公園通り西エリアでも再開発が計画されています。渋谷区役所やNHK放送センターに関する長期的な構想も実現すれば、渋谷の変貌は2030年代、さらにその先まで続いていくことになります。

ハウジング・ジャパンの見解

渋谷再開発の着実な進展は、すでにエリア一帯の資産価値に表れ始めています。国土交通省の2025年地価調査によれば、渋谷区の住宅地の地価は前年比11.5%、商業地は13.3%上昇し、東京23区の中でも高い伸びを示しました。都心でも屈指の交通利便性と商業集積を誇るエリアとして、国内外の購入希望者からの需要が続いていることがうかがえます。

再開発が最終段階へと進むなか、駅から徒歩圏内の物件は、引き続き高い関心を集めるものと考えられます。歩行者ネットワークの改善、公共空間の拡充、新たな文化施設、そして桜丘・宮益坂といった周辺エリアの再整備によって、日常の暮らしの場としての利便性と快適性はいっそう高まっていくでしょう。

これほどの規模のプロジェクトが、個々の通りや建物、街区にどのような影響を及ぼすのかを読み解くには、現地に根ざした知見と経験が欠かせません。ハウジング・ジャパンは、25年以上にわたり東京の不動産市場に携わり、大規模なインフラの変化がどのように街レベルの需要を形づくるのかを見つめてまいりました。渋谷周辺でのご購入をお考えのお客様も、すでに所有される物件への再開発の影響を知りたいお客様も、変化の速いこの市場を読み解くお手伝いを、私たちのチームがいたします。

渋谷再開発に関するよくあるご質問

渋谷の再開発はいつ完成しますか? 全体の完成は2034年度を予定しており、ハチ公前広場の再整備や新たな公共広場の整備も含まれます。歩行者ネットワークと駅の改良は2030年度までにおおむね完成し、スクランブルスクエア第II期は2031年度に開業する予定です。

渋谷スクランブルスクエア第II期とは何ですか? 第II期では、2019年に開業した地上47階の東棟に加え、中央棟(地上10階・約61m)と西棟(地上13階・約76m)が新たに建設されます。3棟あわせて、1フロアあたり約6,000㎡の商業空間を備えます。工期は2025年度〜2031年度で、東急・JR東日本・東京メトロが手がけます。

再開発で渋谷の移動はどう変わりますか? 最大幅22〜23mの東西自由通路が新設され、地上の混雑が緩和されます。また「4階東口スカイウェイ」により、渋谷ヒカリエ、スクランブルスクエア、渋谷マークシティを結ぶ空中歩行者通路が生まれ、地上に降りることなく駅の東西を行き来できるようになります。主な改良は2030年度までに完了する見込みです。

渋谷サクラステージとは何ですか? 2024年7月に駅南側で開業した延床面積254,620㎡の複合施設で、東急不動産が開発しました。商業・飲食・オフィスに加え、ハイアット ハウスのホテル、MITと連携したスタートアップ支援プログラムを備えます。渋谷全体の再開発の一部ではありますが、スクランブルスクエアとは別のプロジェクトです。

再開発は周辺の資産価値に影響しますか? 渋谷区の地価は2025年に前年比12.53%上昇し、全国で3番目の水準に達しました。駅や新たな歩行者ネットワークに近い物件は、とりわけ高い関心を集めています。